楽なアルバイトは辛い

昔アルバイトについてある作家さんのエッセイを読んだことがあります。

その方がした中で一番つらかったのは、工場で肉まん工場のアルバイトだそうです。

どんな仕事かというと、棒を持ってベルトコンベアーで流れてくる肉まんに印をつける、ただそれだけです。

そんな単純作業の割にお給料は良く、最初はラッキーだと思ったけれど、この単純作業を一晩中繰り返すのが辛くて、しまいには頭がおかしくるかと思ったと書いてありました。

 

冬の寒い時期に車を洗うような仕事もしたけど、単純作業がこんなに辛いとは思わなかったのだそうです。

結局三日ほどで音をあげたのですが、一緒に働いていた友人も同じだったため、作業とは不釣り合いなほど給料が高い訳に納得がいったということです。

こういう単純作業の辛さはきっと経験しないとわからないものでしょう。

チャップリンのモダンタイムスという映画の主人公が機械の一部のように扱われておかしくなるのと同じなのかもしれません。

 

私もいろいろ経験しましたが、私が一番辛かったのは、お客さんのこないお店の店番でした。

とにかく暇でひどい時は朝から晩まで一人のお客さんも来ないことがあるくらいです。

そういうときでももちろんお給料はもらえるのですが、ひとりでポツンとしていると、自分が給料泥棒のような気がして、とても続けられませんでした。

反対に忙しい仕事のときは愚痴は言っても充実感があり、辞めようと思ったことはありません。

楽そうなアルバイトのほうが辛いのですから、不思議なものです。